お庭をおしゃれに飾る物置

物置は、収納スペースというのが一番の役割ですが、お庭の雰囲気に合わせて物置そのもののデザインをおしゃれにすることも可能です。一般的な金属製の物置は、やはり無機質な雰囲気なので、ガーデニングの自然な雰囲気とはマッチしにくいものです。お庭の雰囲気に合わせた物置選びをしてみてはいかがでしょうか?

イングリッシュガーデン

ガーデニングは、大まかに分けるとイギリス式、フランス式、イタリア式の三様式があると言われています。中でも人気なのがイギリス式、いわゆるイングリッシュガーデンです。

イングリッシュガーデンは、自然の雰囲気を活かして、あまり華美にならず、素朴な雰囲気を持つお庭です。

バラやハーブなど、花や葉の美しさを楽しむ植物を植え、レンガの小道や木製ベンチなど、できるだけ自然の素材でできたものを用いて装飾します。

そこに物置を置く場合は、やはり自然の風合いを持ったものが良いでしょう。

レンガ調や木製のものなど、風景の中に溶け込むデザインのものを選びましょう。

フレンチガーデン

フランス式の庭造りは、広く平坦な土地に軸線を設定し、そこから左右対称の小道や人工物を配置し、そこに植物を植えていくという方式です。

どちらかといえば高いところから眺めて、幾何学的なものの配列や植物の色合いを楽しむもので、広いお庭をとりにくい日本ではあまりなじみがないかもしれません。

芝を植えた広いお庭に洋館がある佇まいは、日本では赤坂離宮などになります。

物置を置く場合は、イングリッシュガーデンのように自然の風合いを活かすよりも、同じ木製でも幾何学的なデザインの方がマッチするかと思います。

色合いも、木目を活かしたものより、ペンキなどで着色されたものの方が良いでしょう。

イタリアンガーデン

庭園造りの三様式では、最も歴史が古いのがイタリア式です。

フランス式は平坦な土地を活かしたものですが、イタリア式は高低差を付けて立体的な配置になるのが特徴です。

フランス式と同じように、軸線を設定して左右対称の構図を作りますが、石段などで高低差をつけ、人工物を幾何学的に配置します。

植物を楽しむというより、構図と周りの風景を楽しむことを目的として作られます。

そこに置かれる物置は、外壁を漆喰で仕上げたものや、レンガ調のものが似合いそうです。

ロックガーデン

自然の岩石を配置し、そこに自然の状態に近い雰囲気で植物を植えこむのがロックガーデンです。

ワイルドな雰囲気のロックガーデンは、岩石を並べてスポットと呼ばれる空間を作り、そこに山野草を植えこんだり、小路を蛇行させて高低差をつけたり、自然の岩山を意識した庭造りをします。

そのため、物置もそれなりにワイルドなデザインでないとマッチしません。

ログ風のものや、赤レンガ調のものなど、山小屋風のものにすると良いでしょう。

シェードガーデン

日本の住宅事情を考えると、どこのご家庭でも日当たりが良いとは限りません。

日陰や半日陰のお庭のことを、シェードガーデンと言います。

そこに植えられる植物は、多くの日当たりを必要としないものが多く、自然と色合いも落ち着いたものになります。

アジサイなどギボウシなど、日陰でもよく育つものや、アイビーなどのツタ類など、雑木林の中にいるような雰囲気のお庭になります。

そのため、物置もあまり派手なものではなく、落ち着いた風合いのものの方が良いでしょう。

ただし、日当たりが悪い分、湿気対策をしっかりしておかないと、中のものがカビたり、臭いがこもったりしますので、注意が必要です。

和風庭園

母屋が和風の作りの場合、お庭も和風になる場合が多いです。

松や竹などを植え、飛び石を配置した本格的なものから、ヒイラギやイチイなどの生垣を作り、そこに庭石を置くなどの簡易的なものまで、様々な和風のお庭があります。

やはり日本人には一番なじみが深く、落ち着くお庭かもしれません。

そこに置かれる物置も、当然和風のものが合います。

東屋風のものや、木製の物置にスレート葺きの屋根など、やはり金属やレンガ調のものよりは、木製のものがマッチします。

お庭の雰囲気と母屋の雰囲気との兼ね合いもありますが、あまりコストをかけたくない場合は、金属製の物置の周りに、竹囲いをするだけでも和のテイストになります。

まずはお庭の雰囲気作りから

物置は様々な大きさやデザインがあり、ある程度はカスタマイズできます。

まずはご自宅のお庭をどのような雰囲気に仕上げていくかを決めてから物置を選びましょう。

せっかく物置を購入しても、お庭の雰囲気に合わないのではあまりおしゃれとは言えません。

物置もお庭をおしゃれに飾るアイテムのひとつとして考えてみるのも楽しいものです。