ログで小屋を作りたい!素材はどうする?
ログハウスのような大掛かりな建物は、自力ではとても建てられませんが、ログキャビンと呼ばれる小屋ならなんとかなるかも?そうお考えの方もいらっしゃるのでは?同じ丸太でも木の種類によって特徴が異なります。ログハウスなどに使われる素材の特徴をご紹介します。
杉(スギ)
ほぼ日本中に分布している樹木で、古くから建材として使われてきました。
日本の気候風土によく適していて、やや軽めで柔らかいのが特徴です。
木肌もきめ細かく、なめらかな手触りで、伸びや反りによる狂いが少ないため、国産の建材の中では最も多くログハウスに使用されます。
檜(ヒノキ)
ヒノキチオールという物質による独特の芳香があり、抗菌・防虫・防臭効果など、様々な効果があるため、古くから建材や箪笥、浴槽などに使用されてきました。
光沢のある木肌は美しく、耐水性・耐久性・加工性にも優れ、建材としてはとても優秀な素材です。
ただ、杉よりも入手が困難で、価格も高額になります。
ウエスタンレッドシダー(米杉、ベイスギ)
ウエスタンレッドシダーは、加工がしやすく、非常に耐久性の高いのが特徴です。
耐水性、防腐性、防虫性に優れ、シロアリなどの被害を受けにくくなります。
ログハウスの建材としても人気が高いですが、色の濃淡の変化が出やすいので、組み上げたときに色調にばらつきが出るかもしれません。
それが自然の風合いと感じるか、統一感がないと感じるかは個人差で好みが分かれるところかもしれません。
ロッジポールパイン(北米パイン)
ロッジポールパインは、アラスカからカリフォルニアにわたって分布する松で、その地域の先住民族たちが円錐形の小屋(ロッジ)を建てる際に、柱として使用していたことからロッジポールパインと呼ばれるようになりました。
樹皮が薄く加工しやすいのが特徴で、明るい木肌はなめらかな手触りで人気があります。
オイルステイン系の塗料のなじみがいいため、家具などにもよく用いられます。
スプルース(唐檜、トウヒ)
北米に広く分布する松の仲間で、クリスマスツリーのような樹形になります。
明るい色の木肌は、きめが細かく滑らかな手触りです。
柔らかくて加工しやすいですが、反りや曲がりが出にくいのが特徴です。
ギターやバイオリン、ピアノの響板などにも使われる人気の材です。
ダグラスファー(米松、ベイマツ)
北米に分布する針葉樹で、90mを超えるほど大きく育つ樹木です。
乾燥が早く、反りや曲がりなどの狂いが出にくい材ですが、ややヤニっぽさが残ります。虫食いなどの被害が若干出やすいものの、耐久性は比較的高いので、建材として使用されることが多い材のひとつです。
ノルディックパイン(北欧赤松)
スウェーデンなどの北欧地方に生える松で、目の細かい白い木肌が特徴です。
乾燥が早く加工しやすく、耐久性も高いため、ログだけでなく様々な材として用いられます。
床材に使用した場合、素足で歩いても大丈夫なくらいなめらかな質感で、使い込むほどに濃い茶色に変わっていくのも魅力です。
好みと価格
このようにログに使われる素材は、それぞれ特徴があり好みが分かれるところでもあります。
国産にこだわって杉や檜を中心に使うのも良いでしょうし、ログハウスといえばウエスタンレッドシダー!といったこだわりを持つ方もいます。
施工する環境によって、耐水性の高いもの、防虫効果のあるものなど、その環境に適した材を選ぶのも良いでしょう。
あとはお財布と相談しながら、好みと調整していきましょう。